WORKS
010.
深度のある家
Deep House
Design : Kouichi Kimura
Photograph : Chiharu Nishioka
この住宅は18坪の敷地の中に建つ夫婦とその子供の為の小さな家である。

いわゆる狭小住宅の中にあって,相反する性質である“豊かな空間をつくり出す”為にステレオタイプの光を大きく取り込んだ開放的な空間とはまったく別の空間操作を選択した。

閉鎖された外観ボリュームから計算された最小限の光のボリュームを室内に落とし込むことで,空間の境界線は曖昧になり,絞り込まれて落ちてくる光によって,決して大きくはない個々の空間の広がりを意識するのではなく,空間の奥行き,つまり空間深度を意識する住宅である。